西洋音楽に初めて触れたのは私が生まれた時からでした。クラシック音楽の好きな母の聞くレコードやラジオ放送でした。その後、三歳からピアノ・バレエ・絵画を習い続け仏詩・仏文学・仏映画に浸った中学・高校時代を経て西洋音楽はいつの間にか私の血と肉になりました。
若かりし頃に8年も一人で生き抜いたクラシック歌手としての欧州での孤独な戦いを今再びしたいとは思えません。でも未だそこに芸術があるパリで歌い続けいつの日か音楽の神に認められたいという本能は掻き消せずに今年2008年1月からパリでの歌手活動を開始いたしました。
今年7月末には母の死の床で私はアカペラでシャンソンを歌いました。母の苦しみが消えて永久の眠りにつき79 歳の老女は美しい微笑みを残し貴婦人の様で息を止めました。
その時私は「生演奏にすぐるものは無い」という気持ちを深めながら、さりとて毎夜私の1999 年製作CDを聞きながら眠っていたという母、コンサートには来れない方々の事も考えました。
「CD はスタジオ・ライブ録音しよう。それも、最高のアーティストとパリで・・・」
「POURQUOI PAS ?」
「宝物のような生の音と、生きたパリの香りを閉じ込めよう」
「限定で販売しよう!」
2008年10月28日、私の手元から巴里の現在のシャンソンを、あなたの為にお送りいたします。
Lili Ley(リリ・レイは長坂 玲のパリでの芸名)
- ダビッド・ヴェニトゥッチ
- リリ・レイ
パリ活躍中のアコルディオニスト・ギターリスト・ベーシスト
- サクランボの実る頃
- ジュヴァネーズ
- ラメール
- 巴里に一人
- 暗い日曜日
- 残されし恋の思い出
- パリの空の下
- ムーランルージュ
他 全12 曲